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無線機・インカムの現場トラブル「何言っているかわからない」問題の解決方法

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無線機やインカムは、使い慣れていないうちは連絡手段として支障がでることもあります。インカムを使用中、「相手が何言っているかわからない」という問題は、最も多く聞くトラブルの1つです。 そこで、ここでは無線機インカムの声を聞き取れない場合の解決方法をご紹介します。

無線機・インカムで頻繁に発生する問題点

トランシーバーを持つ男性

無線機・インカムは昔から業務用の連絡手段として利用されている無線通信機器となります。警備・宿泊・飲食・イベント・冠婚葬祭などあらゆる業界で重宝されていますが、その一方で、業務を遂行する上で幾つかよくあるトラブルというものがあります。 知っていれば対処に困りませんが、知らなければなかなか解決できない難しい問題にもなり得ます。トランシーバーが繋がらない時の対処法7選

インカムで相手の声が何言っているかわからないトラブルが発生

トランシーバー

無線機インカムを業務で使用する上で、現場から声が上がるトラブルの1つに「相手の声が何言っているかわからない」ことが挙げられます。 こういった問題がしばしば発生する業界としては、飲食やイベント業に多く、日ごろから無線機インカムを使い慣れていないアルバイトが業務に当たっていると散見される問題となります。 内容としては、業務中に無線機インカムを利用してスタッフ間通信をしている際、特定の現場スタッフが複数回にわたって指示を聞き直しているというものです。何度もスタッフが相手の声を聞き取れない様子であれば、現場を統括する管理者は迅速に問題の解決を図らなければなりません。

相手の声が何言っているかわからない理由と解決策を解説

「相手の声が何を言っているかわからない」場合、まずはどのような音声が当該インカム本体から聞こえるかを確認してみてください。ノイズが入っているのか、無音なのか、ビープ音なのか、幾つかパターンがあるはずです。 また、インカム本体が壊れている可能性もあるので、どうしても問題が解決に至らない場合は、後ほど販売店の業者に送って修理依頼を出すといいでしょう。 ちなみに、意外とありがちなミスは「バッテリー・電池切れ」です。業務用簡易無線機は大容量のリチウムイオンバッテリーが搭載されていますが、業務で使う場合は毎日充電しなければなりません。一方で特定小電力トランシーバーは通常の単三電池、もしくはニッケルの充電池が一般的です。使用頻度にもよりますが、イベントや飲食のような業務中せわしなく送受信が繰り返される場合は、2~3日で電池は切れてしまいますので、電池切れと知らずに使っている可能性は十分に考えられます。充電式トランシーバーの注意点とは?

1.インカムでの会話や使用に慣れていない

相手の声が何言っているかわからないときにまず最初に確認するのは、使用者がインカムでの会話や使用に慣れていないのでは、ということです。 インカムを使用する際は耳掛けイヤフォンマイク、もしくは耳挿しイヤフォンマイクのどちらかを使用しますが、いずれも一長一短があり、日ごろから使い慣れていないと、相手の声が聞き取りづらいことがよくあります。

耳掛けイヤフォンマイク

耳掛けイヤフォンマイクはシリコンを耳に引っかけ、イヤピースを耳の穴に挿しこんで使います。しかし、耳のサイズや形状によっては、イヤピースを耳に挿しこむことが難しく、シリコンを耳の裏に引っかけるだけで、イヤピースは耳から離れていることがよくあります。 現場管理者は、まずはスタッフがどのようなイヤフォンマイクの使い方をしているかを確認してみるといいでしょう。

◆耳挿しイヤフォンマイク

耳挿しイヤフォンマイクは純正品に多く、硬いプラスティック製と柔らかいゴムのイヤピースの2種が一般的です。両者とも自分の耳に挿しこむと痛むことがあり、人によっては自前でイヤピースやクッションを用意してあてがうこともあります。ただし、耳ゴムの相性があるようで、「なぜか別売りのイヤピースを使うと音声がくぐもって聞こえなくなる」ことが時折あります。

2.相手のインカムの使い方や話し方が間違っている

相手が何言っているかわからない原因は、必ずしも受信者側にあるわけではなく、場合によっては送信者が理由にあることも考えられます。インカム含む交互通話の無線機は、PTTボタンを押している間だけ音声が送信されます。しかし、PTTボタンを押した最初の1~2秒は音声の送信ができないため、その間に話しかけてしまうと、受信者は聞くことができません。 「でも途中からの声は聞こえるんだから理解はできるでしょ?」と思うかもしれませんが、日本語は修飾語が長いため、途中から聞くと言葉の内容(意味)がよくわからないことが多々あります。

3.混信している・イヤフォンマイクが壊れている

無線機インカムにおいて「何言っているかわからない」ときに考えられる、最もよくある原因の1つが「混信している」もしくは「イヤフォンマイクが壊れている」ことです。 業務用簡易無線機であれば、仮に周囲に似通った周波数帯の無線が飛んでいても、滅多なことで混信することはありませんが、インカム・特定小電力トランシーバーでは、同じチャンネルの周波数が近くで使われていたら、インカムのメーカーが異なっていても混信してしまいます。さらに強い電波が近くを飛んでいると、インカムの電波が抑圧されて、相手の声が聞こえづらくなることもあります。 また、イヤフォンマイクが単純に壊れている可能性も考えなければなりません。イヤピースに水が入った場合や、送信者もしくは受信者側のコードが断線している場合も当然聞くことはできません。見た目では壊れているかわからないため、意外と陥りやすいトラブルでもありますので、インカムの管理者は日ごろからイヤフォンマイクを装着したうえで、送受信のテストをするようにしましょう。

4.その他・原因不明で相手が何を言っているかわからない

上記でご紹介した以外にも、どういうわけか相手が何言っているかわからないと言う現場スタッフもいるかもしれません。具体的に内容を聞くと、「相手の言葉が電気信号みたいに聞こえる」、「何か話しているのはわかるけど、言葉になっていないように感じる」といった現象ですが、これは原因不明のケースとなります。 人によっては三半規管が敏感で、インカムだけではなく無線機の周波数帯にのった音声が聞き取りづらい体質の人もいます。そのため、仮に原因がわからなくとも、管理者は現場スタッフを強く責めるのは避けるべきと言えます。

アルバイトには特に注意。インカムの使用上の注意点

インカムを使う業態のうち、飲食店はとりわけ現場スタッフからのトラブルの報告が多発する傾向にあります。高校生や大学生をアルバイトで雇うと、どうしても使い方がラフになってしまいがちです。また、店長やマネージャーも疲労が蓄積していると、インカムの管理がずさんになってしまうこともあります。 ・本体の充電を忘れる ・イヤフォンマイクのコードを本体にぐるぐる巻きにして保管する ・PTTボタンを強く何度も押す癖がある 上記はいずれもインカムやイヤフォンマイクが壊れる原因となり、「何言っているかわからない」問題の発生原因になり得ます。 また、業務用簡易無線・特定小電力トランシーバーは、たとえ防水であってもジャックに水が染み込んでしまうと、錆びや壊れる原因になります。雨降りの現場やキッチンの水回りといった場所でインカムを酷使していると、意外とすぐに壊れてしまいます。トランシーバーに潜むデメリットを種類別に解説

無線機インカムで何言ってるか聞き取れないときは担当者が注意して

無線機インカムを使用中、現場スタッフから「何言っているかわからない」という声が上がった場合、まずは上記で紹介した項目を確認してみるといいでしょう。 インカムの使用に慣れてくると気づかないものですが、インカムのスピーカーやイヤフォンから聞こえてくる音声は、聞き慣れない当初は機械音に音声が混じっているようで、聞き取りやすいとは言い難いものがあります。 そのため、現場管理者は、まずは問題が生じたスタッフだけではなく、全体のインカムの使用状況を再度確認して、1つずつ原因を潰していくのがいいでしょう。

現場の意見を聞いて適切な通信手段を確保しよう

一昔前はインカム以外の無線通信手段といえば構内PHSくらいでしたが、2000年代に入りデジタル化が加速すると、IP無線機やスマホといったデジタル通信機器も選択肢に新たに加わるようになりました。 そのため、現場で使う通信機器の決裁権者や管理者は、業務用簡易無線や特定小電力トランシーバーに囚われずに、現場スタッフから上がってきた声に耳を傾けたのち、適切な無線機を選択するといいでしょう。

「スマホインカム」なら普段から慣れた音質でやり取りできる

使い慣れない無線機・インカムを使用して「何言っているかわからない」という現場の声があるならば、いっそのこと無線通信機器を見直してみるのもおすすめです。 特に高校生から20代のいわゆる“Z世代”の使用者が多い業態は、普段からデジタル機器に使い慣れているので、業務用簡易無線や特定小電力トランシーバーよりも、「スマホ」を活かした「スマホインカム(スマホトランシーバー)」を導入してみるのもいいかもしれません。 「スマホインカム(スマホトランシーバー)」は、専用アプリをインストールするだけで使用することができ、制限のないグループチャンネルや1対多人数の同時通話が特徴となります。音質はスマホを利用したデジタル音声のため良好ですし、いまの若者はスマホを使いこなしているので、使用方法もすぐに慣れることでしょう。普段から使っているスマホを介しての会話であれば、「何言っているかわからない」という問題も避けることができるはずです。トランシーバーアプリのBluetooth対応を紹介!

インカムの導入は現場と調達担当者がしっかりと吟味を

今回は無線機インカムを使用する上で、「何言っているかわからない」問題の原因と解決策をご紹介しました。インカムの導入にあたっては、現場の使用者と状況・周辺環境をよく鑑みたのち、インカムの調達担当者がしっかりと吟味を重ねて、使用する機材を選定するようにしてください。      

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