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介護施設のインカム導入費用を最小限に抑える方法。DX化の事例

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介護施設も昨今は職員同士のコミュニケーション手段として、インカム・トランシーバーを導入する事例が増えてきました。しかし、インカムは費用や使い勝手の面で現状課題が多く、介護施設運営上の悩みの1つでもあります。
そこで、今回は介護施設によるインカム導入の良し悪しや、徐々に介護施設の間で広まりつつある、次世代ツールの音声DXについて詳しくご紹介します。

慢性的な人手不足の介護施設の現状と課題

介護中 笑顔

厚生労働省統計によると、全国にある介護施設(デイサービス含む)はおよそ3万8000事業所となり、2000年代に入り少子高齢化社会が強く叫ばれてから、毎年施設の数は増えていますが、まだまだ需要に追い付いていない様子です。
また、介護施設に勤める職員は、通所介護施設含めておよそ全国で63万人となりますが、入居者の人数に対して職員の割合が少ないことは、社会問題として日本全体の課題とされており、近年はベトナムやフィリピンといった東南アジアの技能実習生を積極的に受け入れなければならない状況が続いています。

→厚生労働省介護サービス施設・事業所調査の概況

人の命を預かる介護施設で職員間の密な意思疎通は必須

介護施設には多くの高齢者が入居します。障害者支援施設では知的障害・身体障害を持つ人が入所し、いずれも第三者による介護が必要とされています。介護施設の職員は、そんな彼らの命を預かる大切な仕事となります。
そのため、介護施設の職員同士は常に意思疎通を図り、現場の状況の把握に努めなければなりません。上述したように、現状は職員の数が入居者数に対して圧倒的に不足しており、入居者の言動から目を離してしまう時間が多かれ少なかれあるのは、どこの介護施設でも共通の課題として挙げられることでしょう。

介護施設における職員間の連絡手段の現状

通信手段 介護

現在多くの介護施設では、職員間の連絡手段として何かしらの通信機器を用いています。別室で入居者の補助をしている職員や、事務所にいる施設長や主任、外回りにいるスタッフといった目の届かない場所にいる職員同士とコミュニケーション網を張ることは、介護施設全体の危機管理の底上げとなることは言うまでもありません。

構内PHSによる弊害。いまだ使用している介護施設は要注意

介護施設において古くから使われている連絡手段と言えば「構内PHS」が挙げられます。いままで固定電話でやり取りしていた介護施設からすると、職員一人一人に携帯電話を持たせてコミュニケーションを図るのは、当時でいえば非常に画期的であり次世代ツールでした。
しかし、構内PHSの場合、高原リゾート地にある介護施設では圏外となる場所も多くあるため、独自で施設にアンテナを立てなければなりませんでしたし、「職員がPHSが鳴っているのに気が付かない」、「携帯が古くなって勤務中に充電が切れる」、「片手がふさがってしまうので、緊急時に使うのに手間取ってしまう」といったデメリットもありました。
ただし、現在も構内PHSを職員同士の連絡手段として使っている介護施設は、決して少なくないようです。

構内PHSは今後使用に制限がかかる

周知の通り、個人利用におけるPHSは、2020年でサービスが終了しております。現在は内線化している構内PHSのみ法的に利用が可能となっていますが、それもスプリアス規格が旧規格の場合は、2022年11月末で使用が不可となります。それ以降に構内PHSを使い続けてしまうと、違法電波を飛ばすことになるため、現状構内PHSを使用している介護施設は、連絡ツールの入れ替えが急務となります。

介護施設ではインカム・トランシーバーが普及

介護施設で現在最も普及している連絡手段は「インカム・トランシーバー」となります。インカムとトランシーバーは同じ意味となりますが、介護施設の業界では、端末本体に有線のイヤホンマイクを取り付けたものを“インカム”と呼ぶのが一般的です。
インカムには小型の特定小電力トランシーバーと業務用簡易無線機の2種に分けることができますが、介護施設では、どちらかというと前者の特定小電力トランシーバーが一般的に普及しています。

近年はIT化の波を受けて「音声DX」も着実に浸透

2000年代に入ると急速にIT化が進み、さらに2010年代以降は、人々の「スマホ化」も常態化するようになりました。そして、昨今は日本のアナログ社会を見直し、より迅速で効率化を目指し、ITテクノロジーを業務内に取り入れる「DX」や「ICT」の導入も加速をはじめています。
介護施設でも徐々に次世代の連絡手段として“音声DX”が注視されるようになり、数年後には構内PHSやIP無線機、インカムといった通信手段に変わる音声媒体として活躍することが予想されています。

介護施設のインカム・トランシーバーの導入のメリット

無線機 作業

上記では介護施設の職員同士の連絡手段として、現状はインカム・トランシーバーが積極的に使われていることに触れましたが、実際にインカムを導入した際のメリットは、具体的にどのような点が挙げられるのでしょうか。
介護施設では、主にパート以外の職員と管理者がインカムを持つほか、受付と事務所にも1台据え置きます。介護施設は一般的には2階建てが最も多く、大規模な施設では3階建てもありますが、入居者の性質柄4階建ての施設はあまり見受けられません。1階は事務所や厨房、スタッフルーム、レクレーションルーム(リハビリルーム)などを配置し、2階以降が居室となるレイアウトが一般的です。
インカムを用いることによって、2階で介護補助をしている職員同士が連絡を取り合ったり、入浴介助の応援を頼みたいときにスタッフ全員に一斉送信したいときなどは、非常にインカム導入の効果を実感することができます。
また、入ってきたばかりの新人介護職員も、インカムを通じていつでも先輩を呼ぶことができるのは心理的にも心強く、介護施設の中には「インカムを導入してから職員の離職率が低下した」という声もあります。

インカムは1対複数で会話ができる。伝えたいことだけ伝えられる

構内PHSや他の通信機器と比べたとき、インカムにおける最大の特徴は、1対複数による会話が可能な点にあります。インカムは原則通信ボタンを押している間だけ話すことができるので、それ以外の不要な会話は耳に入ってきません。

チャンネルを使ってグループ分けもできる

インカムは特定小電力トランシーバーで20チャンネル、業務用簡易無線機で35チャンネル使用することができます。施設内で複数のグループを作っておき、それぞれにチャンネルを割り当てることによって、「誰に対して言っているのか分からない」と戸惑うこともなくなります。

チャンネル分けの例

・2階の介助職員と主任のグループ
・受付と主任、施設長のグループ
・主任と厨房のグループ
・受付と外で待機しているドライバーのグループ

上記は一例ですが、伝えたい人「全員に同時に」応答を求めたり、指示を出すことができるのは、インカムの大きな魅力となります。

外部からみても違和感がない。インカムのステータス化

インカムは昔のアマチュア無線が流行った時代からその存在は周知されている通信機のため、幅広い年齢層に知られています。いままでインカムを使ったことがない人は多いことでしょうが、見れば誰もが「インカム」と応えることができますし、インカムを腰につけているだけで「職員同士の通信手段として利用している」ことが第三者の眼から見てすぐに判断できます。入居者やその親族からすると、きちんと連絡手段を確保していることに対して、好印象を受ける人も多いことでしょう。

介護施設で使用するインカム・トランシーバーの欠点・デメリット

トランシーバー白黒

一方で、介護施設でインカム・トランシーバーを使用する際は、決して小さくない欠点や課題もあることも覚えておかなければなりません。インカムは安いものではありませんし、備品としてはむしろ高価な代物となります。導入してから「こんなはずじゃなかった」とならないようにしてください。

イヤホンマイクのコードが邪魔になる。重大な事故に繋がる可能性も

インカムは本体のスピーカーに口をあてて会話をすることもできますが、介護施設においてはイヤホンマイクをジャックに挿して使うのが一般的です。イヤホンマイクは耳挿しと耳掛けの両方がありますが、いずれも有線となるので、コードを制服の下などに通して隠しておかないと、物にひっかかって断線したり、入居者の手や足、車椅子などにふとした拍子に絡まってしまうこともあります。入浴補助をする際にインカムを外し忘れた際は、コードが邪魔になって思わぬトラブルが発生する可能性もありますし、水没して壊れてしまうこともあるかもしれません。
また、職員は長時間イヤホンを耳に挿し込んでいるため、次第に耳が痛くなる問題も、兼ねてより現場からあがっています。耳への負担を軽減する耳掛けイヤホンは、耳周りが痛くなってしまったり、あまり使い勝手がよろしくないようです。「実は普段はイヤホンを外していることが多い」といった本末転倒の事案もあります。

個室や上層階など電波が届かないエリアが多い

通常のインカムは携帯電話のように基地局を介さず、端末から発する電波をキャッチして交信します。そのため、場所によっては電波が届かないところがどうしても生じてしまい、原則交信できないエリアに関しては、諦めるしかありません。
介護施設の場合は1階のレクレーションルームと2階の廊下は繋がっても、居室に入ってしまうと途端にノイズが混じってしまう、といったこともよくありますし、同じフロアでも端と端は通じなかったり、トイレや浴室だけ通じない、といったことは普通に起こるので、ある程度介護施設側も妥協しなければならないのが現状です。

介護施設では業務用簡易無線機の導入はおすすめできない理由

無線機イメージ

上記で触れたように、インカムには特定小電力トランシーバー(特小)と業務用簡易無線機があります。業務用の無線機は法人・団体登記(免許申請)が必要ですが、その分出力が高く、特小の0.01Wと比べて、業務用無線機は4~5Wとなります。
確かに業務用無線機を使えば、大体の介護施設においては施設を含む敷地内全体をカバーすることができるはずです。しかし、業務用無線機は常に動いている職員にとっては重量があり、腰ベルトがない場合はズボンがずり落ちてしまったり、本体が入居者に当たってしまったりするトラブルもあります。

導入費用とランニングコストが高くつく。リース契約も介護施設ではおすすめしない

介護施設では、業務用無線機は導入費用が高くつくことになるのも懸念材料です。介護施設は24時間入居者を監視していなければならないため、常に業務用無線機を手放せません。そのため、最低必要台数だけの購入だと、充電が追いつかない可能性が高いため、予備で本体やバッテリーを追加する必要が出てきます。
通常の特定小電力トランシーバーと異なり、業務用無線機は1台8~10万円するため、10台以上導入すると100万円を超えてしまいます。備品にしてはかなり高いので、介護施設が業務用無線機を導入する場合は、通常はリース契約をすることになります。リース契約は毎月の支払いを経費で損金処理することができるメリットはありますが、償却期間が5~6年と長いため、丁寧に扱わなければなりません。

業務用アナログ無線機は2024年12月以降使用禁止となる

また、業務用無線機のうち、アナログ無線に関しては、兼ねてより告知されていたように2024年12月以降は禁止され、デジタル無線に切り替わります。そのため、現時点で新たに購入する場合は、登録局と呼ばれるデジタル無線機となりますが、業務用簡易無線機と比較すると価格が若干高いのがネックとなります。また、既に業務用のアナログ無線機を導入している、という介護施設に関しては、期日までにデジタル無線機に入れ替えるか、別の通信手段を探す必要があります。ちなみに免許は確認してみると確実ですが、2024年11月末が期限となっているはずです。使用していたアナログ無線機は誤って使用しないように、販売店に返納するのがいいでしょう。

近い将来介護施設の連絡手段が大きく変わる「音声DX」とは

送迎介護

上述したように、インカムは特定小電力トランシーバーにしろ業務用無線機にしろ一長一短となり、どうしても「ベストな連絡手段」とは言い切れないところがあります。そこで、近年介護施設をはじめ、各業界で注目されているのが「音声DX」であり、いわゆる「ITテクノロジーを導入した業務改革」です。

インカムと並ぶ次世代の連絡手段「スマホインカム」

インカムによる連絡手段は、上記で触れたようなデメリットが幾つかありますが、昨今注目されている「スマホを介した連絡システム」は、インカムの課題をすべて克服した次世代音声DXと言うことができます。
スマホを使った連絡システムは、「スマホインカム」と呼ばれ、従来のインカムと使い勝手にそれほどの差異はないため、インカムユーザーも戸惑うことなく切り替えることができます。

→介護の現場が抱えている課題をDXで解決する

音声DX業界を牽引するスマホインカム「BONX」とは

「BONX」は、株式会社BONXが提供する通信アプリで、インターネットを介した通信となるため、ネットが繋がる環境であれば、どこでも使用することができます。また、スマホ本体とイヤホンマイクはBluetoothで繋がるため、これまでインカムのコードが邪魔になっていた問題も解決されています。
BONXはサブスクリプションでの契約となるため月額固定費用がかかりますが、本体は自身のスマホを使うことができるので、初期導入費用は月額費用とイヤホンマイクの購入費のみで済みます。また、実際使ってみて合わなかった場合も、当月で解約することができるので、リース契約のように償却期間を全うする必要はありません。

BONXを使えば介護施設の事務所とドライバーを繋ぐことも可能

インカムは低出力となるので、飛距離はせいぜい100m程度となりますが、BONXはネット環境があれば、遠く離れた相手であっても会話をすることができます。介護施設の主任や施設長が、入居者を送迎しているドライバーと連絡を取る際にも利用することができますし、施設より離れた場所にいる職員とも連絡を取ることができるのは、飛距離に制限があったインカムと比べると、大きな“進歩”ということができるでしょう。もちろんBONXを介した連絡であれば通話料はかかりません。

スマホインカム「BONX」を使った導入事例

介護施設においては、BONXはインカムと同様に職員同士の連絡手段として活躍します。普段から使い慣れているスマホをポケットに入れておけばいいので、重いインカムを腰に装着する必要はありません。インカム使用時には電波が届かなかった脱衣所や浴室、トイレ、フロア奥の居室などもノイズなく届きますし、従来のようにルーム(インカムでいうチャンネル)を分けることによって、伝えたいメンバーを限定することもできます。

→介護業界の課題を音声DXで解決する

→BONX WORKを使った介護の事例をご紹介

自治体も公認。スマホの連絡手段は補助金で導入できる!

ガイダンス資料

スマホインカム含む音声DXは、既に業務用の連絡手段として国も認知しており、政府自治体が実施する各種補助金・助成金においても、インカムと同様にスマホインカムも経費として申請ができます。
新型コロナ以降は、介護施設や障害者支援施設が申請できる補助金・助成金の種類も増えてきていますので、補助金が交付されれば、初期費用の3分1~3分2以上を自治体が負担してくれることになります。

スマホインカムも補助金の対象に!自治体のホームページを確認して

補助金・助成金は政府及び自治体でそれぞれ実施しています。前者では「小規模事業者持続化補助金」や「IT導入補助金」、「ICT導入支援事業」といった補助金制度が知られていて、それぞれ経済産業省と厚生労働省が実施しています。
一方で各地方自治体では「インカム等導入支援事業」や「介護ロボット等導入支援事業」といった補助金制度にてスマホインカムの導入費用を申請することができます。ただし、いずれも申請期間や条件が異なりますので、具体的には介護施設が所在を置く各自治体のホームページを確認するようにしてください。

→【令和4年度】介護現場におけるICT補助金とインカムの導入事例

介護施設では職員間のスムーズなコミュニケーションが業務の要

介護 車椅子

大切な入居者の命を預かる介護施設では、職員間の連携が非常に重要となります。常に密なコミュニケーションをとることによって、入居者や親族の方々も安心することができます。
現在インカムや構内PHSを使用している、もしくは新しい通信手段を模索している介護施設の管理者は、是非一度新しい音声機器である「スマホインカム」を試してみてください。

→医療介護におすすめのハードウェアはBONX BOOST、Grip、miniのどれ?